翻訳しました 王虎応先生の占卜故事奇談より「二人の女性の幽霊が祟っている」

今回は断易の卦から事象や問題の原因を読み解き解決に導く王虎応先生の怪談や不思議な小話を収録した書籍「占卜故事奇談」より「兩個女鬼在作怪―二人の女の幽霊がたたっている」を翻訳しましたのでみなさんにご紹介します。

その前に、今回のお話しを読むに当たりまずはこちらを念頭に置いて下さい。

すでにご存じの方も多いかとは思いますが、まだ知らない方のために念のため図説しました。
今回のお話しはこの「3と8」の数と木の五行が問題を解決するキーポイントとなっています。

ちなみに原書の中の本編中ではこのような挿絵がどどーんと入っていて結構怖いです。

では本編をお楽しみ下さい。

翻訳文

1999年5月1日(己卯年戊辰月癸丑日)、私はちょうどその時山西中医学校の講義で六爻疾病預測クラスの授業の最中でしたが、突然40歳くらいの女性が教室のドアをノックしてきました。

「すみません、あの方が王虎應先生でしょうか?」

授業を聞いていた学生が、教壇の私を指差して
「王先生は教壇の上にいらっしゃいますよ」と言いました。

来訪者の声が私の授業を中断させたので、
「どちら様でしょうか?私にどのようなご用でしょうか?」と尋ねると、

「私は太原出身のもので王潤梅と申します。
私の息子は今年で16歳になったのですが病気に罹っていて学校に行くことができません。
そこでちょっと先生に占って頂きたいのです。」と彼女は答えました。

講義の真っ最中でしたから、本来ならば断るところでしたが、その表情を見ると悲しみで一杯な様子で、おそらく医学では治療の方法がない病気になったに違いありません。
そうでなければ突然講義の最中に私に占いを頼みにやって来るはずがありませんから、即座に気の毒な気持ちになりました。

占的は、ちょうど今の講義の内容とまったく同じです。
その場で卦を立て風天小畜から風雷益に変わる卦を得たので、黒板に卦を貼り出しそれを例に取って判断の解説を行いました。

私の判断:
「息子さんの病気は普通の病気ではありません。彼の脳内は混乱していて精神的に参っていて、俗に言うところの幽霊に取り憑かれた状態です。
もし病院に行って診てもらえば、必ず精神病の対応はできませんと言われてしまうでしょう。」

「そうなんです! 病院は息子は精神病だと言い、精神病院に入院しましょうと言ったので私は同意しませんでした。
でも医師から処方された鎮静剤を息子に飲ませても、ちっとも効果はなかったんです。」
女性は私の最初の判断の言葉を聞いて顔に一筋の希望の光がさしました。

「息子さんは1997年(丁丑年)に病気にかかりましたね。
昼間の時には精神状態はまだとても良いのですが、でも夜9時以降になると状態が悪くなり始め、午前3時になるまで悪い状態が続いていました。」

私は解説を続けます。
「息子さんは寝ている時にはう~ん、う~んとうなされて良く眠れず、まるで悪夢を見ているようですね。
幻覚があり、何者かに血を吸われているような感じがしてくるのです。
二人の女の幽霊が窓から入ってきて息子さんの身体に取りついて血を吸うので、だから息子さんは血が不足して血の巡りが悪くなってしまったのです。」

教室中の生徒はみんな座席で座って聞くのを止めて、前に来て私の判断を聞こうと教壇の前に集まってきました。

「息子は昼間の明るさや太陽の日差しが嫌いで、誰かが自分の血を飲んでいるような気がするけど、抵抗する力がないし、体がフニャフニャで力が入らなくで動けないと何度も良く話していました。
私もまた息子の部屋から2人の女性の話し声がするのが何度も聴こえてきたことがあります。
でも息子の部屋に行っても誰一人いないし、毎日息子の家の窓が開いているのを見て、息子が風邪をひくのではないかと思い、そっと窓を閉めていました。息子は眠りから覚めると苦しそうな様子で泣きわめき出して窓を開てしまうんです。」

彼女の答えは私の判断を裏付けるものでした。

「あなたの家のご近所の東側に一本の木があって、家を建てるためにその木を伐採しませんでしたか?

その場所はお墓の場所のはずなんだけど、木を伐採した時にはその墓は掘り起こされずにそのままだったんです。
息子さんはうちに帰るのにいつもこの場所を通っていて、このようなあの世のものが息子さんと一緒にくっついて、あなたの家に来るようになってしまったんです。」

「そうです、うちの近所の東側はもともと雑木林だったんです。
警察署が建つために、そこの雑木林が伐採されてしまったのです。
雑木林の中には墓地があります。
息子は学校に行くときにはいつもこの雑木林の中を通っていました。」

「先生、世の中には本当に幽霊はいるのですか?」と夢中に聞き入っていた学生が私に尋ねました。

「幽霊は実は一種の磁場の原理で、特殊な環境と時間がいわゆる霊的な現象を生み出します。
五行の相生相剋関係の原則を理解していれば、変化を起こしているのは地球の気であることがわかるはずです。」と学生に説明しました。

もし冥界の理屈でそれの講釈をすれば、一般の普通の人にはとても理解しがたく受け入れるのが難しいものです。

判断と現実は非常に一貫性を持ち、卦象によって探し出した解決の方策は「家に帰ったら、桃の木の剣を3本作って、家の東の壁に飾ってください。」でした。

しかしその2日後、彼女は再び私に質問してきました。

「先生のおっしゃった方法の通りにやってみたのですが、上手く効果が出ていないみたいなんです。」

「おかしいな、どうして効果が出ないんだろう?
あなたの家に行ってちょっと見せてもらってからまた説明しましょう。」と私は答えました。

「はい、ありがとうございます、王先生ご面倒をおかけいたします。」

彼女の家に着いて見てみると、壁には桃の木の剣が5本掛かっていたので彼女に尋ねました。

「桃の木の剣は3本と言ったでしょう? どうして5本にしたんですか?」

「あと2本多ければもっと力が強くなると思ったからなんです・・・」と彼女は答えました。

「解決方法は五行による数を使って決めているんです。必ず解決法のために伝えた数字によって行うことが必要なんです。」と彼女に伝えました。

「ごめんなさい、数の問題だとは知らなかったのです。では2つ外しますね。」と彼女は申し訳なさそうに、そして少し心配そうに言いました。

「もうすでに吊るしたものは外さないで、あと3本作って吊るしそれぞれの剣に松ヤニを塗ってください。」

その結果、彼女の息子さんはその日のうちに良くなりました。


以上翻訳した内容でした。

今回の本の内容と関係ないですが、、、

翻訳って本当に難しいです。
人に読んで理解してもらう文章にするのは尚更です。

中国語のこの表現が日本語にピッタリフィットする言い回しって何だろうとすごくすごく考えてしまい、答えが自力で出せないと非常にもどかしく悔しいです。

私の場合は自動翻訳サイトを使い不自然な箇所は一つ一つ調べながら、そして最終的にさっぱり分からん!なところのみ中国または台湾の人に聞いて完成させています。

(書籍の翻訳したい文章を写真に撮ってそれをテキスト化させてその文字データをコピペしてDeepL翻訳やグーグル翻訳などの自動翻訳サイトで訳せば珍翻訳や歯抜けはありますが、辞書なども要らず結構楽な作業で時間もかからずにおおよその大意は掴めると思います。

これでいいのかな?と疑念が残る単語や文節はWeblio翻訳などの辞書サイトなども加え複数の情報を取ってぴったりなのはどれかなー?と考えます。
あと、LINEの中国語繁体字翻訳もまあまあ使えます。)

翻訳素人が考え込みながらやった訳ですが参考にしていただければ幸いです。

あ~、翻訳の学校に行きたいな! もう30歳若ければな!

※写真に撮ったもののテキスト化の方法はこちらの動画をご参照下さい。


今回のお話しはこちらの書籍に収録されています。断易を使った怖くてそして不思議で興味深い話しがこの他にも47編収録されています。

価格 2,400円(税込) 在庫数 売り切れ     (ご注文承ります お取り寄せご依頼フォームへ) ●インフォメーション...

また、同じく王虎応先生の病気判断の断易書、「六爻疾病預測學」や占例集の「六爻卦例説眞」もおすすめです。

先ほどご紹介した方法で手軽に翻訳して楽しんで頂ければなと思います。

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