今回のコラムは、欽天門飛星紫微斗数の深い研究を経て、欽天無極門大易源正宗門派を創立された、子陽さんの著書、紫微斗数飛星秘儀河洛仙機100問から取り上げた、星の陰陽=両儀についてがテーマです。
みなさんそもそも、「どうして、何のために星に陰と陽とがあるのかな?」と考えてみたことはあるでしょうか?
こちらの書籍は、その素朴な謎に迫るとともに、命盤解読のためのヒントになる内容がまとめられているおすすめ書籍です。
今回はこちらの書籍の、両儀の章の一部を翻訳してお届けします。
翻訳文
問一 両儀の意味は?
答え
易経の中に明確な記載があります。
両儀は陰陽のことです。
陰陽には無限の対応関係があります。
例・・・日月、男女、昼夜、光明暗黒、前後、左右、上下、大小、顕蔵、得失、軟硬、黒白・・・数えたらキリがありません。
問二 紫微斗数の両儀はどのように確定するのでしょうか?
答え
(一)命格の判断をする場合は、命宮を陽・遷移宮を陰として、命格の高低を判断する。
(二)運気の判断をする場合は、官禄宮を陽・命宮を陰として、運程の発展を判断する。
(三)財運の判断をする場合は、財帛宮を陽・田宅宮を陰として、財運の得失を判断する。
(四)健康、身体の判断をする場合は、疾厄宮を陽・福徳宮を陰として身体状況を明らかにする。
(五)婚姻関係を判断する場合は、夫妻宮を陽・命宮を陰として和合状況を看る。
他の判断は、これによって類推する。
問三 星辰の陰陽は?
答え
星辰の陰陽両儀は太陽・太陰がその代表です。
その他、双星にはそれぞれ陰陽があります。
天魁は陽・天鉞は陰、
天刑は陽・天姚は陰、
火星は陽・鈴星は陰、
羊刃は陽・陀羅は陰、
地空は陽・地劫は陰・・・等。
問四 陰陽が代表する象意は?
答え
地空・地劫は耗損の星です。
陰陽に分けると、
地空星は劫出現象・地劫星は劫入現象。
火星・鈴星は火星が暴燥の星、鈴星は沈毒の星です。
太陽は男、太陰は女。
天刑は火の精です。
田宅宮に入ると火災を意味します。
天姚は水の精です。
田宅宮に入ると水災を意味します。
以上が翻訳した内容ですが・・・
他の台湾書籍から火星・鈴星、地劫星・地空星についての補足を併記します。
火星
明現の是非、性浮(落ち着かない、軽はずみ)、外向、癇癪気質。
鈴星
暗中の傷害、威力は火星より弱いが時間は長い。
性烈(気骨があり、節操を守る)、沈悶(気持ちがふさいでいる、陰気)、内向。
地空星
主に精神方面、精神の挫折、多くは自身が原因で影響する。
虚空・幻想、伝統束縛を好まない。
この子陽さんの本に出てくる「地空星」は、日本で言うところの「天空星」に当たります。
地劫星
主に物質方面、実質上の耗損、多くは外部からの影響を受ける。
性格は常識はずれ、仕事ぶりは着実ではなく、潮流に随うのを喜ばない。
陰陽両儀の中心の軸に、太極があります。
太極があって、そして両儀の陰陽に別れているというイメージですね。
兄弟関係にある星などは、そもそもの太極をしっかり捉えると、星の性質のイメージも捉えやすくなると思いますよ。
尚、こちらの書籍には、両儀の章の前に太極の章もあります。
ご興味のある方はぜひご注文下さいませ。
下一次見面?、再見!(日本語訳:次回お会いしましょう、またね!)
今回のコラムはこちらの書籍を元に作成しています。
yoss
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